外反母趾でお悩みの方

なんらかの原因で親指の形が変形してしまう「外反母趾」。

外反母趾は、足の親指が小指の方向に向いた状態になり、出っ張ってしまった親指の付け根が靴の内側と接触し、痛みが生じる疾患になります。

重症化すると、歩けないほどの痛みや、変形した骨が神経を圧迫して母趾がしびれたりすることもあります。

このしびれは腰のヘルニアでも起こる症状なので、原因を間違えられることもありますが

・靴を履くと、親指の付け根が痛い

・親指が外側（小指の方向）を向いている

このような症状のある方は外反母趾を疑っていきます。

●外反母趾になる原因

外反母趾の原因は諸説あり、正式な結論はいまだ出ていませんが、 内的要因と、外的要因があると考えられています。

【内的要因】

・女性であること

外反母趾の発生頻度の男女比は1：10と、圧倒的に女性に多く見られます。

女性のほうは男性に比べて関節が柔らかく、筋力が弱いことも要因の一つと言えます。

・足の形態的特徴

・先天的に扁平足である場合

・母趾の付け根の関節（中足骨頭）が丸い形をした人

・母趾が第２趾よりも長いタイプの足（エジプト型）

また、関節リウマチやエーラス・ダンロス症候群のような全身関節弛緩を生じる疾患を持った方も、外反母趾になりやすいと考えられています。

【外的要因】

最も多い例は、

・足に合わない靴を履く

・ハイヒールを履く

ハイヒールを履くと体重は前足部に集中し、その結果、足は横に広がり開帳足になります。

しかしハイヒールの先は細くなっているため、母趾は付け根の部分から”くの字”に曲げられて外反変形を生じ、小趾は内反変形を生じます。

それにより、

・歩幅がせまくなる

・足を上げずに、地面を擦るようにして歩く

といった歩き方になります。

このように蹴り出しが少なくなるような歩き方は、足の指、足裏をしっかりと使えておらず、足の筋肉が弱まる原因になり、足の筋肉が機能低下することで、外反母趾や偏平足に繋がることもあります。

またヒールの高い靴はつけ根にかかる力が増えて、さらに変形を強くする可能性があるため長時間歩き続けることは控えましょう。